想像的朋友
xiǎng xiàng de péng you
:想像上の友達
イマジナリーフレンドとは、
子供の頃などに現れる、空想上の仲間のことを指し、
その存在には、「受け入れがたくなった衝動の発散のための手段」など
さまざまな機能があるそうです。
「 〇〇子ぉ〜 〇〇子ぉ〜 〇〇子ぉ〜 」
祖母が母を呼ぶ声が聞こえます。
残念ながら、母は今外出しています。
「 〇〇ちゃーん 〇〇ちゃーん 」
あ、私の名前が呼ばれ始めました。
ですが私は今、すぐには行けない状態です。
「 誰もいてないのー 誰かー 」
やばい、だんだんヒートアップしてきました。
慌てて個室を出て、祖母の部屋に顔を出します。
「 あぁ、来てくれた 」
それだけで満足した様子です。あれ?用事は?
しばらく考えてから祖母は
「 お茶ちょうだい 」
お茶はコップに半分くらい残っているのですが
それでは不安のようです。
新しいお茶を淹れ、すっかり聞こえにくくなった祖母に見せるために
メモにこう書きました。
「 トイレに行っていました 」
祖母に見せると
「 あぁ!そう。ごめんねぇ ありがとう 」
私の気持ちも落ち着いてきました。
ホッとして部屋を出ると、祖母の声が聞こえてきます。
「 こら!どこの子か知らんけど、そんなところでテレビ見て! 」
あ、また何か見えてる。
祖母は時々、いろいろなものが見えるようなのです。
それは天井を焼く炎であったり、こっそり忍び込んできた泥棒であったり
主に心配事が多いように思います。
あれ?
そうか、祖母のイマジナリーフレンドは
自分が世話を焼く、子供の姿をしているのかも知れません。
0コメント